梨状筋症候群(深殿筋症候群)

- お尻から足がしびれる
- 長時間座っているとつらくなる
- 立ちっぱなしでつらくなる
- お尻のコリを感じる
梨状筋症候群(深殿筋症候群)とは?

梨状筋症候群とは、臀部の奥に位置する梨状筋という筋肉が緊張し、下を通る坐骨神経が圧迫されることで起こる疾患です。
梨状筋は深層外旋六筋と呼ばれており、同じような筋肉が他にも5筋あります。
最近では、梨状筋だけでなく他の5筋も坐骨神経を圧迫している可能性があることがわかってきたため、総称して深殿筋症候群と呼ばれることもあります。
※深層外旋六筋は、梨状筋、上・下双子筋、内・外閉鎖筋、大腿方形筋という6つの筋肉からなるお尻の深い所にある筋肉です。
梨状筋症候群(深殿筋症候群)の原因

梨状筋が硬くなる原因としては、
①長時間の座位:運転やデスクワークなど
座りっぱなしでいると、お尻の筋肉が潰されます。その機械的刺激により筋肉が緊張します。
また、潰されているので血流が阻害され、栄養不足になった筋肉が縮まった状態から伸びなくなることも原因となります。
②姿勢不良:猫背、反り腰
骨盤・股関節についている筋肉なので、骨盤が過剰に前傾していたり後傾していたりすると、梨状筋が引っ張られすぎたり、縮まりすぎていたりすることで筋肉の緊張が現れやすくなります。
③過度な運動
走ることが多い方に出現しやすいです。
梨状筋は骨盤・股関節を安定させる筋肉なので、片足で支える(階段の昇り降りや走る)動作時によく使われ緊張しやすくなります。
そのため、筋肉の柔軟性が落ちてきた中年以降にも好発します。
※生理時、妊娠中、産後にも骨盤が緩くなるため負担が大きくなるため注意が必要です。
④外傷
尻もちなどの打撲でも防御反応として緊張が生じることがあります。
梨状筋症候群(深殿筋症候群)の症状

・臀部(お尻)から脚にかけての痛み・しびれが出現する。
・長時間の座位・立位で痛み・しびれが出現する。
・両方ではなく片方に出現することが多い。
・下肢に力が入りにくくなることがある。
※しびれの感覚は人によって様々で「ビリビリ、ピリピリ、ジンジン、ズキズキ、シクシク、ジワジワ」など表現されることがあります。
◎梨状筋症候群(深殿筋症候群)と似た症状の疾患
治療方法
【重度な場合】
歩くことが困難な場合には、神経ブロック注射や外科手術の対応になります。
※歩いて治療院へ向かえるかを基準にしても良いと思います。
【中程度】
歩けるが、日常生活に支障(ストレス)が出る場合は、放置はせずに積極的な治療を推奨します。
・マッサージ
・ストレッチ
・鍼灸施術
・骨盤矯正

【軽度】
特に日常生活でも問題なく、たまにコリ感が気になる程度。
自主的なストレッチで改善する場合は、安静やストレッチで様子を見ても良いかと思います。
※ストレッチしても症状がなくならない場合は、早めに専門医を受診することをお勧めします。
当院のアプローチ方法

①筋緊張除去、血流改善
整体や鍼灸施術により筋緊張を緩和し血流を良くします。
そうすることで、筋肉に血液(酸素や栄養)がいきわたり筋肉に柔軟性が出てきて坐骨神経の圧迫を緩和し痛み・しびれの緩和に繋がります。
②関節の歪み調整
背骨・骨盤矯正により負担がかかっている原因である歪みを改善し、筋肉への負担をかけないように調整します。
骨盤・股関節のねじれは筋肉の緊張を引き起こし血流障害に繋がりやすくなります。
③姿勢調整
姿勢の調整は根本的な症状の改善に必要不可欠になります。
姿勢は、筋肉のアンバランスにより骨が引っ張られ結果的に不良姿勢へとなっていきます。
筋肉の緊張を解消しても不良姿勢が染みついているとすぐに筋肉の緊張が戻ってきます。
④ピラティス
ピラティスは、正しい身体の使い方を脳に覚えさせることに効果的です
間違った身体の使い方は積み重なり、後々痛みを再発させてしまう原因になります。
症状の改善と共に正しい身体の使い方を身に着けることで再発を防ぎます。